矯正歯科通信/2005

矯正歯科通信/2005

矯正歯科通信/2005

歯並びを治す目的として、見た目を良くしたいということを一番に考えられている患者様にとって、表側から見えてしまう矯正装置はどうもイメージが悪く、抵抗があるといった方は大勢いらっしゃると思います。
また、人に分からないように治したいという希望もあるでしょう。昔の矯正装置に比べて、現在の矯正装置は小型化されており、また、材質的にも、半透明・白色の装置が一般的になってきましたので、審美的にかなり改良されてきました。
しかし、表側から装着するからには、全く見えないようにすることはできません。そこで、裏側から矯正治療ができないでしょうか?と患者様よりたびたび尋ねられます。裏側(舌側)矯正は、表側からの矯正に比べて普及していないものの、日本を含めたアジアでよく使用されています。『全く見えない』といった嬉しいメリットがある一方、「話しづらい」「治療期間が少し延びる」「費用が高い」といったデメリットもあります。
ごく最近では、舌側矯正装置も小型化され、また、歯の移動もスムーズに行われるようになってきましたので、これらのデメリットも改善されつつあります。
【写真の説明】
左側は表側から装着する半透明の矯正装置です。右側は裏側から装着する矯正装置です裏側の矯正装置は、表から全く見えません。
矯正歯科通信/2005

矯正治療を始めるにあたって、「痛いのでは?」「装置が目立つのでは?」といった悩みが多いと思われます。目立つことについては、前回の"見えない裏側矯正"でお話ししました。
今回は、痛いのではという問題に対する解決法として、『デーモンシステム』についてお話ししましょう。デーモンシステムはアメリカの矯正医であるデーモン先生が考案された最新の矯正治療システムです。
上下すべての歯に接着する装置をブラケットと言いますが、従来の装置ではブラケットとワイヤーをゴムでしっかりとくくりつけることにより矯正を行います。そのため摩擦力が大きく、歯にかかる力も大きくなってしまいます。それに対して、デーモンシステムでは、ブラケット自体に付属するシャッターを閉じることにより、強くくくりつけることなくワイヤーをセットしますので、歯にかかる摩擦力が大幅に減少しました。歯にかかる力が弱くなれば、当然痛みも少なくなります。
個人差はありますが、「ほとんど痛くない」と言われる患者様も増えてきました。それ以外にも多くのメリットがありますので、次回もデーモンシステムについてお話させていただきます。また、欠点があるのかについてもご説明します。
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前回ご紹介したデーモンシステムは、『痛くない・期間が短い』ということで注目を集めている最新の矯正治療法です。従来の装置と違い、この方法では装置とワイヤーを縛り付けないため、非常に緩い力で歯を動かすことができます。また、患者様の持っている口唇や頬の力を最大限に利用するため、各人にあった無理のない治療が可能になりました。多くのメリットがありますので、それらを列挙しますと次のとおりとなります。
一方、デメリットはというと少し目立つことです。それはデーモン・ブラケットのシャッターの部分が金属でできているからです。見た目さえ我慢できれば、現在ある矯正法の中で最良の一つであることは間違いないでしょう。最近は機能を重視される方が多いようでデーモンシステムを選択される患者様が増えてきています。
【写真の説明】
前から見ると半分以上が金属です。見た目は半透明のセラミックの装置に比べ劣りますが、機能的には大変優れています。
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近年、歯の大きい人が増えており、栄養状態が良いのが影響していると言われています。それに比べて軟らかい物しか食べなくなったため顎の発育が悪 く、ますます歯並びが悪い人が増えています。そのため歯列矯正を必要とする人が増えてきているのですが、治療に踏み出すためにはクリアしなければならないハードルがいくつかあるようです。
例えば、「歯を抜きたくない」、「装置が目立つのでは」、「痛いのでは」、などが患者様にとって大きな悩みのようです。しかし、最近の矯正装置の進化はめざましく、様々なご要望にお応えできる可能性も高くなりました。
歯を抜かないためには、成長期である小学校高学年までに歯列を拡大する治療を受けられることをお勧めいたしますが、大人であっても顎を拡大する可能性のある装置も登場し、非抜歯で治療できる場合が増えています。また、装置が目立つのが気になる場合には、裏側からする矯正治療もあります。痛みに関しても、従来より弱い力で歯を動かす治療法(デーモンシステム)が登場し、あまり痛くなくなってきました。このように乗り越えるべきハードルは低くなりつつありますので、是非治療に踏み出して頂きたいと思います。
矯正歯科通信の連載は今回で最後になりますが、また矯正治療の技術革新がありましたら紹介させていただこうと思います。
【写真の説明】
歯列(顎)の拡大ができれば、歯を抜かなくても綺麗な歯並びになります。